「乳房再建手術」Q&A

若年性乳がんと診断され乳房を全摘しました。できればいずれ子どもを産みたいと考えていますが、 乳房再建手術を受ける場合どのような点に注意すればよいでしょうか。

乳がんで乳房全摘出を行った方は、およそ2年の期間をあけた後に妊娠・出産が可能になります。2年あけるのは、再発の有無の経過をみる必要があるためと、化学療法、ホルモン療法や放射線治療などの術後補助療法があるためです。

妊娠・出産を前提としている患者さんも、乳がんによる乳房再建を希望する一般の患者さん同様に再建を行うことができます。
私の患者さんでも、若くして乳房を全摘した後に乳房再建を行い、結婚・妊娠・出産をした方がたくさんおられますので、乳房再建手術が妊娠・出産の障害になると考える必要はまったくありません。

ただし、妊娠・出産を前提とする方には適した術式とそうでない術式があります。
◆自家組織による乳房再建
広背筋皮弁による再建は腹部の組織を用いないので、妊娠・出産に影響することはありません。一方、腹部皮弁(腹直筋皮弁、穿通枝皮弁)の場合は腹部に瘢痕ができるので、将来妊娠・出産を予定している若い方は通常適応になりません。
◆人工物(インプラント)による乳房再建
人工物(インプラント)は大胸筋の下に挿入されますから、妊娠・出産に際してインプラントが影響することはありません。

次に乳房再建手術のタイミングですが、前述のように、乳房全摘手術直後は約2年のあいだ妊娠・出産を控えなくてはなりません。非浸潤がんやホルモン治療のみの場合は全摘術後6カ月すればいつでも再建できます。また化学療法を行う方は、化学療法中の再建はできませんが、化学療法終了後2〜3カ月が経過し、血液中の白血球が正常にもどれば再建可能になります。放射線治療を行った場合は1年以上期間を空けます。

ただし化学療法、ホルモン療法、放射線療法などの補助療法をどのくらい行うのかは個人によって異なりますので、どの時期に再建を行うかは乳腺外科の主治医ともよく相談してください。その後、乳腺外科の医師と再建を行う医師が相談して手術の時期を決めます。

乳房再建手術そのものは、妊娠・出産に影響することはありませんので、安心して手術を受けていただいて構いません。ただし、妊娠・出産を前提とする方は、他に以下のような点にも留意してください。
① 自家組織および人工物(インプラント)のどちらの再建でも、妊娠・出産に伴って健側の乳房が再建側より大きくなり左右のバランスが崩れます。
②産後授乳が終わると徐々に健側が小さくなるのでバランスは徐々に回復しますが、妊娠・出産前と大きさに違いが生じることがあります。
③乳がんの補助療法中は、授乳ができないこともあります。
以上のことをよく理解して再建にのぞんでいただきたいと思います。(矢永医師)

 

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このサイトは、医療に関するコンテンツを掲載しています。乳がんや乳房再建手術に関する各種情報や患者さん・医療関係者の談話なども含まれていますが、その内容がすべての方にあてはまるというわけではありません。治療や手術の方針・方法などについては、主治医と十分に相談をしてください。

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